今月の上旬に、WCRP国際委員会の杉野恭一事務次長がニューヨークから来日し、WCRP国際事務局がARMS DOWNキャンペーンを通してめざしていることについてお話を頂きました。
杉野事務次長は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を経て、1999年よりWCRP国際事務局で活躍をされています。事務次長として、アジア・アフリカ・ラテンアメリカ・中東地域などにおける諸宗教評議会の構築、強化を行っていたり、また、スリランカ、ミンダナオ、イラク、中東、アフリカ地域などの紛争地域に赴き、諸宗教者による紛争解決を実施しておられます。そして、WCRP国際青年活動を統括し、世界的なARMS DOWNキャンペーンを主導しています。活動の模様は杉野事務次長のブログhttp://kyoichisugino.blogspot.com/を参照下さい。
この度、杉野事務次長よりARMS DOWNキャンペーンが、どう平和構築につながろうとしているのか伺いました。
ご存知の通り、ARMS DOWNキャンペーンで集まった署名は、各国首脳や国連事務総長、国連安全保障理事会常任理事国に届けられ、ARMS DOWNのメッセージを実現して頂くように要請することになっております。
杉野事務次長が現在、ニューヨークの国際事務局において調整されていることは、この度の署名活動が現実に国連の場で取り上げられ、ARMS DOWNのメッセージが国際政治において確実に実行されるように、具体的な働きかけを行っているとのことです。
それは、ARMS DOWNメッセージの具体的なかたちとして、国連決議案を作成し、国連総会に提出、国連の場で議論し採択して頂くことです。
その決議案は、ARMS DOWNキャンペーンがスタートした、世界で最初に憲法で非武装(軍備の廃止)を定めた国であるコスタリカ国とともに、現在作成しており、国連への提出に向けて取り組まれているとのことです。
決議案の具体的な内容は主に3つあり、1つ目は、ARMS DOWNキャンペーンの署名文である「全世界の軍事費の10%を削減し、国連ミレニアム開発目標の達成」をめざすことがきちんと記されます。
2つ目は、核兵器の全廃と根絶を目的として起草され国際条約案となっている「核兵器禁止条約」の採決を促す内容です。この核兵器禁止条約は、すでに国連に提出されているものの未採決のままです。この条約が採択されれば、核兵器の開発、実験、製造、備蓄、移譲及び威嚇としての使用の禁止、そして核兵器の全面的な廃止が国際社会の中で約束されることとなります。
そして、3つ目は、第4回国連軍縮特別総会の開催を求める内容です。この国連軍縮総会とは、国連の中で軍縮のみを討議する総会のことです。ここでは、核兵器の問題のみならず、クラスター爆弾や地雷などの通常兵器なども取り上げれ、世界の軍縮問題を包括的に議論をする場です。過去、米ソ冷戦期に3回開催されております。多くの軍縮を切望する国々は、まずこの軍縮特別総会の開催をめざしており、この場を設けることが世界の軍縮を加速させることとつながっていく可能性が高くなるからです。
WCRPも国連登録NGOとして、諸宗教の連合体の立場から過去3回の軍縮特別総会で提言を行っております。第1回特別総会(1978年)は、庭野日敬WCRP名誉議長、第2回(1982年)は、ホーマーAジャックWCRP事務総長、第3回(1988年)は、ジョンBテイラーWCRP事務総長が行いました。
これらの内容を盛り込んだ国連決議案の提出を、ARMS DOWN署名活動の動きを受け、実現していきたいとのことです。
さらに、世界の署名活動の締切日である10月2日には、その日が「国際非暴力デー」であることを鑑み、マハトマ・ガンジー翁の孫であるエラ・ガンジー師(WCRP国際会長)、「核兵器禁止条約」の提案国の一つであるコスタリカ国のアリアス・サンチェス前大統領(ノーベル平和賞受賞者)、そして被爆地の市長がご出席を頂く中で、全世界で集まった署名を潘基文国連事務総長に手渡すことを計画し、調整されております。
また、その翌週の月曜日に開催される国連第一委員会(軍縮・安全保障担当)において、国連安保理常任理事国をはじめとする主要国にも署名の成果を報告するとともに、ARMS DOWNのメッセージをお伝えする方向で調整されているとのことです。
WCRP国際事務局としても全力をあげて、このARMS DOWNキャンペーンに取り組んでおられます。上記の動きが現実化するように日本政府を含め、多くの国々の政府にも働きかけを行っているとのことです。
ARMS DOWNのメッセージが確実に国際政治の場で実現がなされるよう、WCRP国際事務局とともに日本からも積極的に働きかけを行っていきたいと思います。シノハラ


